気づけば僕の営業人生も8年目に突入しました。学生時代は人見知りだった僕でも、今ではなんとか営業として成果を残せるようになっています。
そんな営業ですが、僕も最初からうまくできていたわけではありません。新人の頃は毎日のように上司に怒られ、何度も壁にぶつかりながら試行錯誤をして、今では当時より営業スキルが磨かれたと思っております。
今回、そんな僕が今までの経験から営業に必要だと思うスキルをまとめてみました。営業で結果を出す人はある思考と行動のコツを知っているだけなんです。
この記事では営業スキルの基礎をお伝えしていきます。あなたの営業人生のステップアップのヒントになれば幸いです。
お客様に好かれる営業の考え方

営業で成果を出すためには、商品力以上に「この人から買いたい」と思ってもらう信頼関係づくりが欠かせません。どんなに知識や提案力があっても、相手に好かれなければ商談は前に進みません。
ここでは、営業現場で実際に役立ったお客様に好かれ、信頼されるコツを僕自身の経験も交えて紹介します。ちょっとした会話の工夫や、普段の立ち居振る舞い次第で、信頼は確実に積み上がります。
今日から実践できるポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
【その1】物ではなく自分を売る

営業は商品を売ろうという気持ちが強すぎては絶対に売れません。
売る物は商品ではありますが、営業という仕事は人対人。お客様から信頼をされないと、例え商品がいい物だったとしても購入してもらうことは難しいです。
なので、まず自分自身をどう売り込むかを考えましょう。買ってもらうのは二の次です。そして自分本位ではなく相手のことを考えて提案する。
そんな姿勢が信頼されるようになり購入に繋がります。
【その2】営業の仮面をかぶる

これは正直にいい人を演じるといったことです。「おいおい、お客様を騙すつもりかよ」と思われたかもしれませんが、そうではありません。
営業をやっていると無理難題だったり、トラブルに巻き込まれたりすることがあります。そういった時に営業が嫌な顔をすることは許されず、こちらが不機嫌になった瞬間に信頼は崩れてしまいます。
だからこそ商談中は営業モードに切り替え、感情をコントロールし、いい人を演じ続けることが必要です。たとえ自分に非がなくても、まずは誠意と一生懸命さを示し、解決策を提示する姿勢を見せる。
そういった姿勢がお客様との信頼に繋がり、安心感を生みます。
ポイントはトラブルの時だけでなく、常に仮面をかぶり続けておくこと。常にプロとして振る舞う習慣があれば、いざというときも自然体でいられます。
成果につながるコミュニケーションとヒアリングのコツ

営業の仕事で成果が出る人となかなか結果につながらない人の違いは、基本的なコミュニケーションができているかどうか。ここに大きな差が生まれます。
ここでは、実際の営業現場で役立つコミュニケーションとヒアリングのコツを、具体例を交えながらわかりやすく解説します。
会話が続かない・何を質問すればいいかわからない・お客様の本音が聞き出せないと悩んでいる方も、明日から使える実践テクニックを身につけて、信頼関係を深める営業を目指しましょう。
【その3】丁寧な応対を意識する

これは営業としては当たり前なことです。
僕は商社という仕事柄、メーカーとお客様の間に入って仕事をします。そんなメーカーとのやり取りの中で、不親切だなと感じることがあります。
僕が感じるということは、それをそのまま転送をすると、お客様も同じように思う可能性があり、そうするとお客様との関係性も悪くなる恐れもあります。
そうならないために不親切だと思った文章を丁寧な文章を変えてみたり、情報が不足しているようなら、こちらから先に確認をしておくといいでしょう。
そうすれば、お客様とはやり取りがスムーズになって印象もよくなりトラブルを避けることができます。
【その4】メールだけじゃなく電話・対面でも伝える

BtoBの営業だと特にメールのやり取りがほとんどということも多いです。しかし、全てをメールだけで済ましてしまうと大きなトラブルに繋がることも。
恐らくプライベートで1度くらいは、LINEなどで送った文章が伝えたかった内容と異なった意味で捉えられてトラブルになった経験がある人は多いはず。それが仕事で丁寧にメールを送ったつもりでも同じことがたまにおこります。
ニュアンスが伝わりずらい内容だったり、誤解が生じそうな内容であれば、まず電話や対面で要点を伝えからメールで送るようにする。
たったこれだけでもメールだけの場合と伝わり方が異なるのでお勧めです。
【その5】話す力より聞く力

営業というと話す力が注目されがちですが、実は話す力よりも大事なスキルが他にあります。
それは聞く力です。よく『傾聴力』とも言われますが、本当に成果を出す人はこの傾聴力が優れています。
お客様の悩みや疑問は質問して出てくることもありますが、意外と雑談の中からポロっとでてくることがあります。そういった時に自分が『話したい』『伝えたい』だとお客様からの声を引き出せなかったり、聞き洩らしてしまうこともあります。
もちろん話すことも大事です。ですが、営業はお客様の悩みや疑問を聞いた上で話すことが必要なのです。
営業の本質は、話すよりも聞くことにあります。基本は自分ではなく、お客様に話してもらうように意識すると良いでしょう。
【その6】聞かれたことに正確に答える

よく、聞かれたことに答えられていない人を見ることがあります。
例えば以下のやり取り
上司「〇〇の仕事、終わった?」
部下「もう少しで終わります」
この回答でも終わってないんだなとはわかりますが、正確に答えれているかといえば答えれていない例です。
この場合だと
と回答すると、聞いてきた上司が知りたいことに回答ができています。
会話はラリーが早いため瞬発力が求められます。いきなり聞かれて常に完璧に回答できる人もいませんが、聞かれたことに答えるというスキルは特に営業としては必要なスキルです。
普段のプライベートの会話から意識をしてトレーニングするようにするといいでしょう。
【その7】無言の間を怖がるな

せっかく良い流れで商談が進んでいても、余計な一言で台無しになることがあります。これは僕も新人時代に上司からよく指摘をされていました。
本来、ボールを相手に投げかけたのだから、相手の返事を待たなければいけないはずなのに間が発生し、その間が怖くてまた喋り始めてしまう。
これは営業初心者にありがちなミスで『沈黙が怖い』『もっと伝えなきゃ』と焦る気持ちから起こりがちです。上手な営業は、話さない勇気を持っています。必要以上に話さず、相手の反応を待つ余裕があります。そして、次の一手を選ぶ冷静さがあります。
会話で相手に投げかけた時は相手の反応を待つ。その余裕を持つ必要があります。
ただ注意も必要で、「じゃあ無言になればいいんだな」と思って変なタイミングで無言になる人もいます。そうなると今度は相手から「大丈夫か?」と思われることになるので、使うタイミングは間違わないようにしないといけません。
【その8】お客様の情報屋となる

営業の仕事は商品を売るだけが仕事ではありません。お客様が知らないことを伝えることも大事な仕事の一つです。
お客様の中には詳しい人もいるでしょうが、基本的には営業のほうが詳しいことが多いはずです。商品の説明であったり、他社の導入事例など営業じゃないと知らないこともあるでしょう。
そういった情報を自分の売りたい優先ではなく、お客様の優先で情報を提供しつつ提案することが良い結果を生むことになります。これは、どの営業でも同じはずです。
売り込むばかりを意識をするのではなく、相手が知らない情報を提供する。そういった営業がお客様から信頼を得られるようになります。
案件管理とタスクコントロールで成果を出す方法

営業の現場では、日々多くの案件やタスクに追われ、「何から手をつければいいのか分からない」「うっかり依頼を忘れてしまった」という悩みを抱える人もいるでしょう。
どれだけコミュニケーション力があっても、案件管理やタスクの優先順位づけができていなければ、大きな成果にはつながりにくいです。
ここでは、実際に僕自身が取り入れて効果を感じた案件管理のコツや、タスクを効率よくこなすための実践テクニックを紹介します。
ミスを減らし、着実に成果を上げるための仕事術をまとめましたので、忙しい毎日の中でも「抜け漏れゼロ」を目指したい方はぜひ参考にしてください。
【その9】仕事を他人任せるスキル

営業は事務所にいることが仕事ではなくお客様と商談をし売り上げを構築していくことが仕事です。
とはいえ、商談以外の仕事もたくさんあるのが営業です。見積書の作成やメールの処理など。数が少なければ1人でも捌いていけますが、量が増えていくと自分でやれる作業にも限界があります。
そこで、任せられる仕事は任せるといったことも営業には必要なスキルです。自分でやったほうが早いと思いがちですが、自分の時間の確保のためにも任せられるものは任せるようにしましょう。
任せた分は自分にしかできない仕事の時間として営業の数字に繋がる行動をし、成果をだすことに専念をする。
ただ、注意点はなにからなにまで任せてしまうと、周りから反感を買うことにも繋がります。なのでお願いすることと自分でやることの配分は間違わないようにしましょう。
【その10】案件の把握と依頼は忘れない

仕事量が増えてきたときに陥りやすいのが、案件の把握漏れ。特に仕事量が増えた時や誰かに任せた時に起こりがちになります。
そんな時に突然、お客様から「〇〇の案件についてなんだけど」といった問い合わせがくることもあります。そんな時は冷や汗をかくこともあるでしょう。
もし、その対応で覚えていないことがバレてしまうと任せて大丈夫か?と相手を不安にさせてしまいます。
膨大な量を抱えるとわからなくなるのも無理はありませんが、必ず全ての案件に目を通して何の依頼があるのかだけでも把握をしておきましょう。
それでもどうしても思い出せなければ
「確認して折り返します」
これを忘れていることを醸し出さずに伝えることができれば乗り切れることもあります。ただ、奥の手なので使いすぎには注意が必要です。
基本的にはどれだけ忙しくても、案件ごとにワンポイントでも把握をしていることが、営業として必要なスキルといえるでしょう。
今日から営業のサイクルを回していこう
営業のスキルは一朝一夕で身につくわけではありません。少しずつスキルを磨いていく必要があります。
今回紹介したスキルや考え方は、どれも特別な才能が必要なものではありません。誰でも今日から実践できるものばかりです。
「営業が向いていないかも」と悩む前に、小さな行動を積み重ねることで、きっと新しい結果が見えてくるはずです。自分のスタイルを磨き、営業を楽しみながら次のステージを目指しましょう。