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【持ち家vs賃貸】30代の俺がリスクを背負ってでも持ち家の購入を決めた理由

我が家は生活環境が変わろうとしている。というのも他の記事で書いているんだけど、妻が妊娠をして家族が増える予定なんだ。まだ、何が起きるかわからないけど順調にいけば半年後には一人増える予定。

今は妻と二人暮らしで1LDKの賃貸に住んでいるけど、子供が大きくなれば間違いなく手狭になるから、引っ越しも視野に入ってくる。そうすると引っ越し先を、もう一度賃貸にするのか、思い切って持ち家にするのかという悩みがある。この悩みは「持ち家vs賃貸」と議論されるくらい、世の家族の大きな悩みの一つでもある。

今回は俺が持ち家vs賃貸の答えを自分なりにだしてみた。なにを考慮して決めたのか、いろいろ調べた結果と俺の考えを含めまとめていきたい。今後、賃貸にするか持ち家にするかで悩んでる人の一つの考え方として参考になれば幸い。

【結論】リスク承知で持ち家を購入する

さっそく結論だけど、俺個人としては持ち家を買うことに決めた。といっても今すぐじゃなくて、我が家のお財布と相談しながらタイミングを検討することになる。

そもそもその結論に至った理由が、持ち家を買おうと思ったメリットの中に将来的に資産になったり、ローンの支払いが終われば老後に収入が減っても住むところの確保できたりがある。だけど、個人的な一番の決め手は『家族との思い出』を買おうと思ったからなんだ。

例外はあるけど基本的には家に毎日帰る。そして長く住んでいると、そこには思い入れが生まれる。これは賃貸でも持ち家でも同じだと思うけど、個人的には賃貸と持ち家と比較したときに持ち家のほうが思い入れがより生まれると思ったんだ。

というのも、他人のものに愛着は湧かないけど、自分のものには愛着が湧く。それと同じで、賃貸は借りているだけで他人のものだけど、持ち家は自分のものだから愛着が湧いて、より思い出が深くなると思った。

正直、理屈ではなくて感情の部分が大きいけど、俺はそこにメリットを感じた。

住宅購入は人生の分岐点

大金持ちなら特に分岐点でもないかもしれないけど、俺を含めて多くの人にとっては間違いなく住宅購入は人生の分岐点になる。

なぜなら、30年〜35年の長期ローンを組むことが多く、こんな長期間のローンはリスクだからだ。それに、30年近い長期ローンを組むのは基本的には住宅購入以外にはない。約30年間払い続けるというリスクを背負うのか、はたまた借金をせずに賃貸で安定をとるのかは人それぞれの考えや環境で異なる。

1年後ですらどうなっているかわからないのに、何千万の借金をして30年近く支払い続けていくというのは大きな決断になる。

30代中盤までには購入をしたい

そして、俺個人としては住宅購入を30代中盤までに決めたい。理由としては定年退職があるからで、多くの企業は60歳か65歳を定年としている企業が多い。正直、今勤めている会社にいつまでいるかはわからないけど、今の会社は65歳が定年。

だから、なんとか65歳までに払いきりたいという気持ちがある。

とはいえ、すでに30歳は迎えてしまっているし、今すぐ買えるわけでもないから35年ローンを組んだ場合だと、65歳の定年以降まで支払いが残ることが確定している。時間を巻き戻すことはできないから今からの支払計画を立てる必要がある。

現実的に支払える額を考える

じゃあどうするかだけど、まずはマイホームを購入するからには支払える額を把握する必要がある。

ローンの支払いで家計が苦しくなるなら、そんなローンは組まない方がいいし、何も考えずに「よーし、今日は奮発しちゃうぞ!」なんて無計画で買っていい買い物でもない。

さっきも伝えた通りで住宅購入は人生を大きく左右する。だからこそ自分がいくらなら払い続けられるのかを把握しないといけない。

支払える金額の算出

調べてみると住宅ローンを無理なく支払える金額の算出方法として

  • 年収の25%以内
  • 手取りの20%以内

というのがある。これをネットで調べた30代男性の年収の中央値で計算したいと思う。

30代男性の年収中央値は462万円みたいなので、それでまずは年収の25%以内を計算すると

4,620,000(円)×25%÷12(ヶ月)=96,250円/月

個人的には年収462万で月々9.6万円はちょっと多くない?って気がする。以内だから9.6万円まで使えるってことだけど、さすがに上限は多いなって印象。

じゃあ手取りの20%のほうはどうなのかというと、手取りは家族構成だったり地域などでばらつくけど、462万円の人の手取りは、だいたい360〜370万円程度らしい。間をとって365万円の20%で計算すると

3,650,000(円)×20%÷12(ヶ月)=60,833.333…/月

まだ、手取り20%の金額のほうが現実的かなという金額。

だけど仮に60,000円の35年払いだと25,200,000円しか支払いができない。これでは少なすぎて購入できる家がないのが現実。

そうなると7万~8万くらいが無理なく支払いができて、ちょうどいい金額かもしれない。

頭金やボーナス払いの検討

月々の返済で足りればフルローンでもいいかもしれないけど、なかなかそうはいかないのが現実。正直なところ、7~8万円だと足りないので

  • ボーナス払い
  • 頭金

これらも検討材料に含める必要がある。これらをどうするかでも月々の返済金額が変わってくる。

特に頭金で、ある程度の入金ができれば月々の支払い額を減らせて負担を軽減することもできるし、借入額が同じでも頭金分高い家も買うこともできるから活用するしかない。

ボーナス払いは月々を抑えられるが要検討

ボーナス払いはボーナス(賞与)に合わせて年に2回、月々のローンとは別に追加で支払いをすることで月々の返済を抑える方法。ボーナス払いの支払い額次第では月々の返済がかなり楽になる。

ただ、ボーナス払いには2つのデメリットがあって、1つはボーナスは企業の業績に依存するから必ずしも支給されるわけではないし、支給額も固定ではないから将来的に支払えるかといった不安が生まれる可能性がある。

2つ目は、ボーナス払いは総支払い額が増えてしまうことがある。というのが、ボーナス払いで月々の支払いを抑えることで元金の減るペースが遅くなり、その分金利が上乗せされてしまうんだ。

といっても、極端に変わるわけではないからそこまでの痛手ではないと思うけど、ボーナス払いを使うことで総支払額が多少増えてしまうことは知っておいてほしい。

個人的にはボーナス払いは、将来的になにがあるかわからないから使わないようにしたい。

頭金は物件価格の20%程度が一般的

最近ではフルローンも増えてきてはいるみたいだけど、それでも頭金を入れるのはまだまだ主流。

そんな頭金は物件価格の20%程度が一般的だといわれている。3000万なら600万くらいが相場。高すぎ。

だけど、20%分の頭金を用意するのは簡単ではない。例えば600万円貯めるのに月10万円貯めても5年かかる。

それに不測の事態も考えられるから実際に5年で貯められるかはわからない。そうなると、いつ買えるんだという話にもなってくる。あまりにも年齢を重ねるとローンの審査も若いころと比べると難しくなることもある。

それに、頭金を支払うことで手元のお金が減って、急にお金が必要になった時に困るリスクもあるから、生活防衛資金を別で用意したうえで頭金を支払う必要もある。

頭金よりも繰り上げ返済もあり

頭金を貯めるために何年もかけて貯金をするよりも、実はさっさと購入をして繰り上げ返済を検討するのも一つの方法かもしれない。

繰り上げ返済には

『期間軽減型』と『返済額軽減型』

の2種類がある。

期間軽減型は月々の返済額は変えずに『ローンの期間を短くする』もので、返済額軽減型はローンの期間は変えずに『月々の返済額を減らす』もの。繰り上げ返済には手数料が発生することもあるんだけど、個人的には期間軽減型にメリットを感じている。

例えば35歳で35年ローンを組んだ場合だと普通なら70歳までローンは続くが、途中で5年分繰り上げることができれば65歳の定年で返済を終わらせることができる。それに期間を減らせば、その分利息を減らせるから総支払額も抑えることができる。

ただ、頭金を入れない分が月々の支払いやローンの年数を増やしてしまうから生活が苦しくなる可能性もある。他にも繰り上げ分の貯金ができずに、結局そのままの年数になる可能性もある。

だから個人的には生活防衛資金を確保しつつ、頭金をある程度用意して、それでも定年後も払わないといけない分を繰り上げで返済する予定。

シュミレーションで利息を含めた総額を確認する

そして、最後に必ずやってほしいのがネットでできるシミュレーションで金利を含めた総支払額の把握をすること。

俺は、どれくらいが利息で増えるのかをちゃんと計算をしたことなかったんだけど、シミュレーションをして驚いた。実は利息だけで何百万も上乗せされてしまう。

例えば3000万円を35年で借りた場合、実際に支払う額は金利によって上下するけど1%の場合で3550万円程度まで増えることになる。月々の返済額は頭金もボーナス払いもなしで8万5千円程度。金利が高ければもっと利息は増える。たった1%でも35年という年月があると爆発的に膨れ上がる。

だからこそ、買うために借りる金額と年数からシュミレーションして計画を立てないといけない。自分の予算を把握しつつトータルの支払い金額を明確にするのも購入準備の一つ。

持ち家と賃貸の比較

個人的に金銭的な部分はクリアできたけど、賃貸と持ち家を比較をした。買えるけど買わないという選択肢もあるからだ。

本当に持ち家を買うのか、賃貸のほうがいいのか。各項目で比較をしてみる。

観点賃貸持ち家
ライフスタイルの変化への対応転勤や家族構成の変化に合わせて対応しやすい引っ越しが難しく転勤や家族構成の変化に対応しづらい
立地都心付近や駅近の好立地も選びやすい都心付近や駅近は高額になりやすい
維持費・税金修繕費や固定資産税は不要。家賃を払えば大きな出費は少ないローンとは別に固定資産税や修繕費が必要になる
将来の安心感いくら払っても資産にならない自分の資産として残せ、将来は売却や相続が可能
住み心地内装や間取りが思い通りにならない設計やリフォーム、増改築が自由にできる

賃貸のほうがライフスタイルの変化に柔軟

賃貸ではライフスタイルの変化に柔軟に対応することができるのは大きなメリット。

例えば我が家の場合なら、今は妻と1LDKだけど半年後には一人目が生まれる予定だし、今後二人目が生まれるかもしれない。そうなれば賃貸なら間取りの多い賃貸に引っ越せばいいし、逆に子供が成長して家を出たなら、小さい家に引っ越して家賃を抑えることもできる。

だけど、持ち家なら基本的には住み続けることが前提だから、急な転勤や家族構成の変化で転居が必要になっても、賃貸のように気軽に引っ越すことはできない。売却をする場合でも、なかなか売り手が見つからなかったり、売却価格がローン残債を下回るリスクもある。

そういったライフスタイルの対応のしやすさは持ち家よりも賃貸のほうがいい。

立地は賃貸が圧倒的に選びやすい

立地で選ぶと、これもまた持ち家よりも賃貸のほうが選びやすい。都心付近や駅近でも賃貸だと意外と候補に入る。

我が家も都心まで電車で15分以内、最寄り駅まで徒歩10分以内の立地で6万円代で借りることができている。だけど、これが持ち家となると、急に話が変わって「え、こんなの買えるか?」というような価格帯になる。

いくつかの不動産サイトを確認したけど、俺が住んでいる地域で最寄り駅まで徒歩10分程度で探すと新築4LDKで4000万円〜5000万円がほとんど。中古だったり駅から離れているところなら3000万円代もあるけど、それでも4000万円に近い。

だから、立地で選ぶなら持ち家よりも賃貸のほうが選びやすくて、持ち家の場合だとお金を出すか妥協しないといけない可能性が高い。

持ち家はローン以外にかかる費用が多い

賃貸であれば、住宅関係で支払うのは基本的には家賃くらいだが、持ち家はそうではない。

例えば設備の故障や外壁の修理などは、故意じゃなければ大家さんが費用負担をする。だけど、持ち家ではそういった設備の修理などは全て自己負担になるから、突然何十万と持ち出しがでてしまうこともある。そういった備えに対して持ち家では貯金もしておかないといけない。

あとは、持ち家を持つと固定資産税もかかるようになる。家だったり土地の固定資産を所有していると発生する税金で、これは毎年納税することになる。金額も固定資産の価値によってバラつくから一概には言えないが数十万円くらいが毎年かかる。

持ち家よりも賃貸のほうがかかる費用は少ない。

賃貸は資産として残らないが持ち家は残る

賃貸は大家さんがいて、不動産屋を仲介して借りているにすぎない。だから何十年と家賃を払ったとしても自分の物にはならない。

それに定年後でも、賃貸は家賃を払い続けないといけない。特に定年後は年金生活となるけど、俺が受給する頃にはどうなっているかわからないし、定年後から新たに賃貸契約をするとなれば個人だけでは契約しにくくなる。

だけど、持ち家はローンを払い終えれば自分の資産になる。ローンがなくなれば税金と維持費くらいで固定費を減らすことができて月々の負担を軽減できるし、定年後に住む場所に困らず安心感も得られる。

老後に家賃が払えなくなる心配をしなくてすむのは大きいし、最悪お金に困ったら売ることもできる。これは賃貸にはない大きなメリットだといえる。

間取りの自由さは持ち家ならでは

賃貸は基本的には間取りが決まっていて、決められた中から自分の好みだったり生活スタイルから選ぶのがほとんど。だから完璧を求めることはほとんどできない。

だけど、持ち家なら注文住宅だったりリフォームや増改築をして、思い通りの住環境にすることもできるから満足度は高い。ようするに持ち家は住む人の完璧を追い求めることができるということ。これは賃貸にはない大きなメリット。

とはいえ、その満足度と引き換えに高額の費用になることがほとんど。なにもかもをとなると莫大な費用はかかるから、ある程度の理想とのバランスを見極めることも必要にもなる。

夢のマイホームで家族との思い出を買う

比較してみて本当に買うべきなのか?と思った。よく『夢のマイホーム』なんて言われるけど、その通りだと思う。持ち家にもデメリットがあって、特に金銭的な負担が大きい。

それなのに持ち家を購入するのは有り得ないってと思う人もいると思う。だけど、個人的にはリスクよりも、家族との家での思い出のために購入をしたい。

もちろん家の中だけが思い出ではないが、俺自身が実家に帰って「実家はいいな」って思う。そこには家族と過ごした思い出があるからこそ感じるし、思い入れがある。あとは、いつでも帰れるという安心感からそう思うことができている。今度はその場所を作るのが親になる俺の番。

俺自身は理屈じゃなくて感情での購入になるから、しっかりと計画を立てて購入をする。

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