僕は2020年頃から貯金とNISAをやっています。その理由は、将来の不安や老後の資金のためでした。
先の見えない将来だからこそ、なにかあった時のために節約や投資をしているけど本当にいいのかという気持ちがあったなか、とある本を知りました。
それは
『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』
です。
直訳は「ゼロで死ね」。かなりインパクトのあるタイトルではないでしょうか。
筆者ははじめに、イソップ物語の『アリとキリギリス』のアリはいつ遊ぶことができるのか。と聞いてきます。それがこの本のテーマだと。
読み進めていくと今までのお金の考え方が間違っていたということに気づくことができました。今までの僕はアリとキリギリスのアリだったんだと。
今回は僕と同じように将来の不安から、ただただ貯金をしてしまっていたり、貯金や投資のためにやりたいことを我慢してしまっている、そんなあなたに【DIE WITH ZERO】から学んだことを共有させて頂きます。
人生の一番の仕事は“思い出づくり”

この本が伝えたいことを簡単にまとめると、ただただお金を貯めるのではなく、今しかできない経験にお金を使うことこそが大切だと説いています。
僕もそうでしたが、多くの人は老後の不安から貯金を優先しがちです。ただ、そのお金がようやく使えるようになった頃には若い時ほど体力もなく、やりたいことも減ってしまっているかもしれません。死ぬ時に多大なお金が余ってしまった場合、その余った分が働き損になっているという考えです。
人生の一番の仕事は思い出づくり。若いうちに貯金ばかりをするのではなく、若いうちにしかできない経験に投資をすることを勧めています。
【タイム・バケット】年代ごとにやるべきことを明確にする

もう一つ、印象に残ったのが「タイム・バケット」という考え方です。
タイム・バケットというのは残りの人生を5年や10年単位で分けて、それぞれの時期に、やりたいことや経験したいことをリストアップしていきます。そのリストアップをした、やりたいことを5年や10年で分けた中にいれていきます。そうすると、いつまでになにをするのかが一目でわかる表ができあがります。
これはToDoリストとは異なり、「いつ何をすべきか」を明確にし、後悔のない人生設計を作るためのツールです。
たとえば、20代でバックパッカーとして世界を旅するのと、60代でバックパッカーをするのとでは、得られる体験の質がまったく違います。若い時にしかやれないなどと、やれることの制限もあると思います。
「やりたいことは、できるときにやる」という視点は、とても現実的で心に刺さりました。
読んで変わった考えと行動

DIE WITH ZEROを読んで、僕の考え方がどう変わったのか、どういうことを意識するようになったのか大きく3つでまとめます。
今の経験に使うお金に抵抗感がなくなった

この本を読んでから、お金の使い方に対する考え方はかなり変わりました。
今までは見えない将来のために貯金や投資を頑張っていました。別に今までの貯金が間違っていたとは思っていません。ですが、今を大切にせずいつの僕を大切にするのかと、この本を読んで感じました。
今この瞬間が僕の1番若い時で、その時に経験せずにいて、次にやりたいと思った時にはできなくなっているかもしれません。
余談ではありますが、この本を読んでから、前から海外旅行に行きたいと思っていたのでハワイに行くことを決めました。
これも歳をとってからでは長時間のフライトに耐えられる体力がなくなると思ったからです。いつかはヨーロッパにも行きたいと思っているので行けるタイミングがあれば出し惜しみなくヨーロッパにも行ってみようと思います。
役立つのは「今」もらえるお金

もうひとつ、なるほどなと思ったのが「遺産は死後に渡すのでは遅すぎる」という考え方です。
この本では死ぬときに遺産を渡そうと思っているなら、死ぬ時ではなく死ぬ前に渡すべきだと言っています。最初、この考え方を目にしたときは「何を言っているんだ」と思いました。
ですが、僕の最良のタイミングが今であると同時に、子どもの最良も同じく今です。子どもが遺産を最大限に活用ができるタイミングを考えてあげるべきだと言っています。僕がもらう側で考えた時に確かに早くにもらえるに越したことはないなとは思いました。
ただ、自分が渡す側に回った時に本当にこの考えのままでいられるのかはわかりませんが。
お金より大事な「時間」と「健康」

お金は貯金できても、時間や健康は貯めておくことができません。また、お金は失っても取り返すことができますが、健康と時間は一度失うと取り戻すことはできません。
歳を重ねていき「老後に何かをしよう」と思っても、今よりもできることは少なくなっています。
僕自身、30代に入ってから体力の変化をすでに実感することが増えました。だからこそ「今」しかできないことに意識的に時間とお金を使おうと思えるようになりました。
DIE WITH ZEROはこんな人におすすめ

DIE WITH ZEROはこんな人におすすめだと思いました。
- 貯金に追われている人
- 何かやりたいことがあるけど、踏み出せない人
- 過去の人生を少しでも後悔している人
将来への不安から、ただひたすらにお金を貯めている人には、この本の視点は「本当に大切なこと」に気づかせてくれます。
「いつかやろう」と思っていることこそ、今やるべき。背中を押してくれるのがこの一冊です
「あの時もっとああしておけばよかった」と思い返すことがあるなら、この本はあなたの価値観をきっと変えてくれます。
「今を生きる」覚悟が人生を変える

『DIE WITH ZERO』は、お金と時間の使い方を見直すきっかけを与えてくれるだけでなく、「後悔しない人生とは何か」を真剣に考えるきっかけになります。
そして、この本を読んでからお金の上手な使い方を知ることができました。貯金が悪いこととは思いませんし、貯金もしていていきますが、経験を買うことを躊躇しないように考え方を変えられた気がします。
貯金ばかりして今を犠牲にしているなと思っている人がいれば一度、この本を手に取ってほしいなと思います。きっとお金の考え方が変わると思います。
あなたが死ぬときに持っていたいのは通帳の残高でしょうか?それとも、かけがえのない思い出ですか?